

冬と腎
朝、布団から出るのが辛い。つい外出がおっくうになる。 お風呂では、心底身体が緩む。そんな季節になりました。 さて、東洋医学で冬は「腎」の季節です。 腎というと、尿の病気や腎炎、透析など比較的重い病気を思い浮かべる方も多いと思いますが、 東洋医学での腎の働きも、身体の中の水を主る「主水」という働き、 先祖(親)からもらう精(先天の精)という生きるために必要な「腎精」を貯めておくところとして、大変重要な臓とされています。 先祖からもらった腎精は、歳を重ねるごとに減っていくので、飲食物を消化し、自ら作り出して使うのですが(後天の精)、先天の精は後天の精の代わりにならず、成長や発育に大きな影響をもたらします。精の不足では、不妊症や無月経、陽萎(インポテンツ)や耳鳴り、難聴、めまいなどが起こるとされています。 なお、腎は加齢のほか、房事過多(性生活の乱れ)などでも弱ってしまいます。 腎の弱りでどんな症状がよく出るのかといいますと 内臓下垂が起き、身体が不安定になる 腰痛、腰が曲がる 尿のトラブル 認知症 驚く、恐れる いわゆる老化現象と言われるものが多いで